
講師の安田裕美です。
今わたしは、補助金の申請書に関わる業務がピークを迎えています。
先月までは設備投資資金に関するものづくり補助金、
今は販売促進費用に関する補助金(小規模事業者持続化補助金)、
企業の経営者にとっては重要なものですし、申請書の完成度や魅力度によって採択されるかが決まるので、非常にプレッシャーを感じますね。
皆さんの会社や仕事先でも、補助金申請書のようにフォーマットが決まっている文書を書くことは少なくないのではないでしょうか。
事業計画書もそうですし、プレゼン資料、ヒアリングシート、日報や月報などもある意味ではフォーマットが決まった文書ですよね。
こういったフォーマットの決まった文書は、書くべき項目があらかじめ記載されているので、その項目に沿って順番に記載していけば「文書としての形」は仕上がります。
それでは、これらの文書の出来を決定づける要因は何だと思いますか?
もちろん、文書によって目的が異なりますし、一つに絞ることはできないと思いますが、
個人的に、最も重要なのは「ストーリーとしての魅力」ではないかと思うのです。
読み手にとって魅力がある文書というのは、
書き手の強い思いやメッセージの一貫性があり、全体を通じてストーリーとしての魅力があるものです。
フォーマットにある項目(質問)に一つ一つ答えていくだけでは、この「ストーリーとしての魅力」は生まれないのではないでしょうか。
そんな時は、やっぱりマインドマップ。
遠回りするようでもぜひマインドマップに落とすことをお勧めします。
マインドマップの最初の枝(メインブランチ)には、フォーマットで問われている項目を書いて、その枝から伸ばすように一つ一つ書くべきことを洗い出していきます。
はじめは順不同で、思いついた順序で思いつくままにどんどん記述していきます。
ある程度、書きたい要素を洗い出すことができたら、一度全体を俯瞰していただきたいのです。
これをやるかやらないかで、文書の出来が決まると思います。
この文書で一番伝えたいことは何なのか、一番伝えたいメッセージを伝えるのためにどのような要素をどのような順序で記載していけばよいのか、全体を見ながら考えていきます。
さらに色付きのペンで、記載する順番を描きいれたり、矢印で関連性を示したりすることもできますし、ここで不足していること、調べなければならないことがあれば(?)などの記号を入れてもいいですよね。
そうして全体を俯瞰して準備を終えたら、あとは書くのは簡単です。
マインドマップ上のキーワードをもとに文章を作成していけばよいのです。
ちなみに今回の写真は、あるパン屋さんがカフェ事業を新たに開発する際に使用した、補助金申請書の下書きマインドマップです。
第1階層(一部第2階層)はフォーマットで問われている内容、そこで重要なこと、関連性、さらにヒアリングしなければならないことを色付きペンで記載しています。
(経営者の方の思いやそこに至った経緯をもっとヒアリングして、文書に落とし込まなければ、ということを表しています。)
伝えたいメッセージを明らかにしてから、必要な要素の構成や流れを考える。
当たり前のことですが、そうすることで言葉の選択や文章の流れが少しずつ変わってきて、伝えたい思いやメッセージが伝わりやすくなるはずです。
皆さんもぜひ試してみてくださいね。
(講師: 安田 裕美)
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