塚原美樹です。
マインドマップの考案者であるトニー・ブザンは、マインドマップの伝道師であるインストラクターを、
「マインド・ウォーリア (Mind Warrior)」
と呼んでいます。
マインド・ウォーリアとは、「頭の戦士」のことです。
「マインドマップのインストラクターは、単にマインドマップのかき方を伝えるだけでなく、
頭の使い方の開発と伝導に真剣に取り組み、戦い続ける戦士である」
といったことなのでしょう。
では、なぜ戦わなければならないのかというと、「頭の使い方」を学ぶ機会がなかったり、自分に合わない学習方法を押し付けられてきたりしたために、才能を発揮できずにいる人たちがいるからです。
たとえば、
「学習障害」
と呼ばれる子どもたちなどが、それにあたります。
「障害」というのは、本来、正しい使い方ではありません。というのは、この子たちは能力が欠けているのではなく、特徴ある能力を持っているからです。
たとえば、あのアインシュタインだって、もしかしたら、学習障害だったかもしれないといわれています。
アインシュタインは、5歳くらまいまで、言葉を話さなかったのだそうです。普通だったら、「この子は大丈夫だろうか」と心配ですよね。ですが、そのおかげで、別の能力が養われ、天才になったのではないかともいわれているのです。
教育の現場では、こういった特徴ある能力を持っている人たちに対する教育のあり方について、まだまだ十分な対応がなされていないようです。
学習障害の他には、
「ギフテッド」
と言われる子どもたちも同様です。
ギフテッドの子どもたちは、突出した能力を生まれながらにして持っています。けれど、これまた、普通の子と違うために、「学習障害」と同じように扱われてしまうこともあるようです。
最近では、ADHDやアスペルガーなどの発達障害にも注目を浴びていますね。これらについても調べていくと、必ずしも「障害」ではなく、その人それぞれの特徴であることが見えてきます。
こういった特徴ある子どもたちの能力が活かされるような教育が、もっと広まるといいですよね。
もしかしたら、マインドマップはそういう特徴ある子どもたちの能力を引き出すのに、使えるかもしれません。
なぜならば、「脳」に自然な思考ツールだからです。
マインドマップを学ぶことは、脳の仕組みを学ぶこと。また、脳に自然な方法で、頭を働かせる方法を学ぶことでもあります。
マインドマップで、特徴ある能力を持った人たちの力が引き出されるように、「マインド・ウォーリア」であるインストラクターは、日々戦わなくてはならないですね。
ただし、「対立」ではなく、「共存」という戦い方がいいのではないかなぁと、私は思っています。
さて、では、どんなことを脳が自然に行っているかについては、また次回、お話ししますね。
「脳に合わせた多様な学習方法」については、こちらにも詳しく書いてあります。あわせて読んでみてくださいね。
シリーズ記事 「マインドマップは脳に自然な思考ツール」