塚原美樹です。
前回までで、試験勉強に取り組む際の学習の進め方については、一とおりお話してきました。
ここまで書いてきたことを確実に行えば、たいていの試験は準備万端になるのではないでしょうか。
しかし、これをやればいいと思っていても、なかなか時間が取れず、学習が予定どおりに進まないというのも現実でしょう。
今回は、長期に渡る学習期間中、自分自身をマネジメントするための学習計画の立て方について、お話したいと思います。
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1.総学習時間を算出する
まず、試験合格までに、どのくらいの学習時間が必要なのかを洗い出してみましょう。
学習前は、自分にとってどのくらい難しいのか、どのくらい時間がかかるのかを、想定しづらいかもしれないですね。
あまり知らない分野の科目の全体像を、このシリーズ記事のNo.1「全体像をつかむ」の方法で学習し、その感触から、総学習時間をつかんでみてはどうでしょうか。また、合格した人や受験予備校の先生などに、聞いてみるのも良いと思います。
次に、学習開始日から試験当日まで、何日あるのかを調べます。すると、以下の式によって、1日あたり、どのくらいの学習時間が必要かが分かるようになります。
必要総学習時間 ÷ 試験当日までの総日数 = 1日あたりの学習時間
この計算式で出てきた時間数を、毎日勉強すれば良いわけです。ただ、曜日によって、学習時間が異なったりするでしょうから、1週間をひとかたまりとして、だいたい1週間に何時間学習するのかを、先につかんでおくと良いと思います。
2.年間スケジュールをおおまかに立てる
次に、年間の学習スケジュールを立てましょう。
ここまででお話してきたように、全体をおおまかにつかみ、その後、詳細を学ぶという方法が望ましい学習法です。また、1回ですべてを理解しようとせず、繰り返しながら学習するように、学習計画を立ててください。
1科目ずつ、すべてじっくり……と計画してしまうと、逆に時間がかかってしまいますので、ご注意を。
たとえば、私がかつて受験した中小企業診断士試験は、現在、一次試験が7科目です。これを1年かけて勉強する計画をおおまかに立てるとすると、こんな風になります。
試験は8月なので、この計画は9月から始まっています。
最初の2ヶ月は、7科目を粗く理解することを目指し、2ヶ月ですべての科目を一応学習することにしています。これは、このシリーズ記事のNo.1「全体像をつかむ」とNo.2「内容を粗くつかむ」で書いていることを行う段階です。ここで、あまり深入りしてしまうと、とても2ヶ月で7科目はこなせません。あくまでも、粗く見ておく程度にとどめて構わないと思っていてください。
一つの科目を最初から深く学びたくなるかもしれませんが、実は、深い理解をするためには他の科目のことを知っておくことが必要です。ですので、最初からあせって完璧を目指さず、最初は粗く全部の科目をつかんでいきましょう。
最初の2ヶ月に7科目すべてを粗く理解したら、その先は、1科目ずつ、もう少し詳細に読み、理解を深める段階に移ります。これは、このシリーズ記事のNo.3「内容の詳細をとらえる」とNo.4「深く理解する」で書いていることを行う段階です。
このマインドマップには、科目を「全体像」「粗く」「詳細」「深める」など、どの程度学習するかだけが書かれています。ですが、いずれの科目もこの予定でいくと、6月までに4回ずつ目を通して理解していくことになります。
そして、7、8月の最後の2ヶ月は、記憶のマインドマップを作成し、復習を繰り返すとともに、過去問に取り組み、重点ポイントのマインドマップを作成し、より知識を確実にしていきます。これは、このシリーズのNo.5「記憶すべきことを確認する」からNo.9「マインドマップで記憶をテストする」の段階です。もちろん、最後の2ヶ月だけでなく、ここまでの段階の中に、少しこの段階が組み入れられていることもあると思います。
さて、長期的な学習計画の立て方については、ご理解いただけたと思います。次回は、この長期計画をどのようにして日々の計画に落としこんでいくかについて解説しますね。
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マインドマップのかき方については、以下に詳細が掲載されていますので、あわせて読んでみてくださいね。
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シリーズ記事 「マインドマップで試験勉強」
- 全体像をつかむ
- 内容を粗くつかむ
- 内容の詳細をとらえる
- 深く理解する
- 記憶すべきことを確認する
- 記憶のための作戦を練る
- 記憶のためのマインドマップを作る
- 復習スケジュールを立てる
- マインドマップで記憶をテストする
- 年間学習計画を立てる
- 週間学習計画に落とし込む
- 振返りの日記をつける
- 試験を受ける目的を明確にする